神社にお参りした時は、神前にいたり「お賽銭」を捧げます。
これには本来、お米を用い、「散米」(サンマイ、ウチマキ)と呼ばれていました。「お祓い」の意味をもった神詣での伝統的な作法の一つです。また神様にお願い事をするだけでなく、自分の意識を具体的に表わす献げものです。
また、初宮詣・七五三詣・家内安全・厄祓い等いろいろな祈願や、丁重なお礼参り(報賽といいます)をするときは、神社の社務所か、お札等を受ける授与所に申込めばよいのですが、お札の包み方や表書きなどに迷われる方もあると思いますので、ここではその事について解説しましょう。
お初穂(はつほ)とお初穂料(はつほりょう)
昔から農村では、穀物や農作物の「はつなり」は必ず氏神様に捧げる風習がありました。「お初穂」という言葉の由来です。今でもこれに因んで、神様へのお供え、お礼は一般に「お初穂」といいます。お金でする場合は「お初穂料」と書けばよいのです。また神前に捧げる玉串(たまぐし)に因んで、「玉串料」とか、ただ一字「上」と書く場合もありますが、何といっても「御初穂料」が最も一般的です。更にこの際つけ加えておきますと、地鎮祭等出張祭の場合は、「御礼」と書いてもよろしいでしょう。
次に水引きのかけ方ですが、一般の吉事には紅白のものを使い、赤い方を右にします。結び方は、いろいろありますが、誰にでも出来るのは、図1の様に「蝶結び」にするか、図2の様に「結びきり」にしたのち、図の様に上で交差させて丸く廻し、帯にした水引きの下に端を挟む方法がよいでしょう。この外神事には木綿(ゆう)(麻)を「結びきり」にして使います(図3)。または半紙で紙幣などを中包みするのが丁寧な方法です。