国宝 大崎八幡宮
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八幡さま便り

■32号

鳩の声

いよいよ野に山に新緑瑞々しく、小鳥の囀り麗しく、森羅万象に新しき息吹を 感じるこの季節、鎮守の杜にも神氣満ち満ち生命の躍動を感じ始めて来ました。当宮では思い思いに参拝される方々でおおいに賑わいを見せる中、一般的に注目されがちなのは伊達政宗公が造営した豪華絢爛な御社殿ですが、他にも境内を見渡すと大小様々なお社が目に付くかと思います。それは「末社」(まっしゃ・すえのやしろ)と呼ばれるもので、八幡宮の管理に属し、その境内にある小規模なお社のことをいい、当宮には太元社、諏訪社、鹿島社、北辰社、龍神社、金刀比羅社があります。
 太元社…創建時期は不明ですが、元禄11年(1698)の古図に拝殿前西側に記載されていることから、それ以前と推定されます。8月1日に太元社例祭が執り行われますが、昭和56年8月に現社殿の竣工式が行われたことから毎年、厨子の御扉が開かれ、御神像としてお祀りされている「太元帥明王」を年に一度の機会となりますが拝観できる日になりました。太元帥明王は邪鬼を懲らしめ、福を招く神として尊崇され仙台五代藩主伊達吉村公が武運長久と子孫繁栄を祈念し観請したことが記されています。
 諏訪社…寛永期(1624〜44)に信濃国(長野県)一之宮諏訪大社より分祀されたものと伝えられました。御祭神は「建御名方神(たけみなかたのかみ)」で水の守護神又生命の根源を司る神として仰がれ崇められています。出雲大社の主祭神、大国主神の御子でもあり、剛力をもって知られた武神として、武田信玄をはじめとする甲信地方の戦国大名に篤く崇敬されていました。
 鹿島社…常陸国(茨城県)一之宮鹿島神宮の分祀と伝わっていますが、祭礼の記録や宝物に関する資料等は全く見い出せず、鎮座の由緒、年月日はわかっておりません。 御祭神「武甕槌神(たけみかづちのかみ)」で武道の祖神、決断力の神として仰がれると共に縁結び、安産又交通安全等の御神徳が得られています。
 北辰社…稲荷信仰の象徴、これも又鎮座の由緒や年月日は不祥ですが、寛政期(1789〜1801)には存在が確認されており、御祭神「天御中主神(あめみなかぬしのかみ)」で天地を創造した大自然を司る神としても崇められています。
 龍神社…もと氏子の邸内社で、新潟県の長岡市の金峯神社の御分霊を分祀したものと伝えられ、雨を降らせ雨水を司る神、又海上安全の神としても崇敬されています。蛇や河童などを神の使いとし、全国各地の農漁村には龍神を祀る祠を見ることができます。
 金刀比羅社…讃岐国(香川県)一之宮金刀比羅宮より分祀されました。 御祭神「大物主神(おおものぬしのかみ)」です。古くから海上守護、航海安全の神として崇敬が篤く、又商売繁盛、病気平癒の神様として信仰されています。金刀比羅宮は金刀比羅参りと称して多くの参拝者が訪れる四国屈指の大社になっております。
このように境内には御社殿以外にも参拝する場所がありますので、皆様もどうぞ立ち寄っては如何でしょうか。


八幡宮Q&A

Q:「戌の日」に安産祈願をすると良いと聞きますが、それはなぜですか?

A:日本には古くから、妊娠5ヶ月目に入った「戌の日」に妊婦さんが安産のお参りをする風習があります。安産祈願とは赤ちゃんが授かったことを感謝し、お母さんの健康と赤ちゃんが無事に生まれてくるように祈る儀式です。「戌」とは「犬」のことで、たくさんの子を産み、そのうえお産が軽いことで昔から安産の守り神として人々に愛されてきました。それにあやかり、十二日に一度訪れる「戌の日」に安産祈願を行なうようになったと言われています。
 地域によって異なりますが、妊娠五ヶ月目に「帯祝い」といって腹帯(岩田帯)を巻く風習があります。安産祈願にてお祓いをした腹帯を巻くことにより、お腹を冷やさず、大きくなったお腹を固定することでうまくバランスがとれ赤ちゃんへの衝撃をやわらげることもでき、妊娠中の無理な姿勢を矯正して腰痛や妊娠線をも防ぐことができるのです。  皇室においても安産を願う帯祝いが行なわれ、妊娠五ヶ月目の最初の大安の日に帯をお祓いし、戌の日に「内着帯の儀」が行なわれ、九ヶ月目の戌の日に「帯祝い」と同様に安産を願う儀式「着帯の儀」が執り行われるそうです。
 地方によっては「酉の日」に帯祝いを行なったり、五ヶ月目ではなく、三ヵ月、六ヶ月、七ヶ月、九ヶ月目に行なうなど、時代や地域によって風習や習慣にも違いがあったりしますが、安産を願う気持ちは昔も今も変わらないでしょう。
 当宮の御祭神には応神天皇、仲哀天皇、神功皇后の三柱が祀られており、その中の神功皇后様(息長帯比売命おきながたらしひめのみこと)は夫の仲哀天皇の急死後、お腹に子供(のちの応神天皇)を妊娠したまま自ら軍を率いて海を渡り、新羅の国を攻め、戦わずしてその意志を遂げたとされています。その帰路、筑紫において応神天皇様を出産したことから安産の神様として有名になりました。
 又、戌の日になると安産の神様の神功皇后様を祀ってあることから安産をお祈りするお母さん達が腹帯を持参し、お祓いをする姿がみられます。そして無事に赤ちゃんを出産されてからも神社には出産の報告を知らせて頂き、生後三十日以降には初宮詣にて改めて赤ちゃんの健やかな成長をお祈りする方々で大いに賑わいます。
 初宮詣を祈願された赤ちゃんには御札と御守りの他に、沢山の鈴が付いた「息長鈴」をお渡ししております。この「息長鈴」も神功皇后様の名前にちなみ、長生きするようにとの意味が込められております。

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