国宝 大崎八幡宮
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八幡さま便り

■28号

鳩の声

【写真】八幡さま便り22号  6月は梅雨の季節です。バイウの語源は、梅の実が熟する時期だからという説や、湿度が高くカビが生えやすいから黴雨(バイウ)と言う説、毎日のように雨が降るから「梅」という字が当てられたとの説があります。それが、「ツユ」と読むようになったのは、江戸時代前期に編まれた「日本歳時記」に「これをツユと名づく」と記してからだそうです。つゆは「露」とも、「潰ゆ(熟して潰れる)」とも書くそうです。  雨は、日本ではお馴染みですが、世界では雨はそう多くありません。世界平均の年間降水量は970mmと日本の1700mmと比べると約半分です。その上、日本には豊かな四季があるので、雨にも様々な形態があります。 これが日本の文化にも色を添えて、日本人の目や耳や感性などにも反映されています。  例を挙げますと、「雨」にもいろいろな読み方があります。江戸時代の川柳に「同じ字を、雨、雨、雨、と雨て読み」という句があるそうですが、「同じ字を、アメ、サメ、ダレ、とグレて読み」と読むんだそうです。雨という字は氷雨(ヒサメ)、五月雨(サミダレ)、時雨(シグレ)と様々な読み方があるので、洒落をきかせて読んだようです。  梅雨にはマイナスのイメージがつきまとい「梅雨が嫌いだ」という人が多いです。食べ物がすぐ傷む、昼間でも薄暗い、傘を持つのが煩わしい、理由をあげればきりがありません。しかし、水の恵みを最も享受できる時期でもあります。  6月の二十四節気の一つに「芒種」というものがあります。太陽黄経が75度の時で、祭事暦には「芒(のぎ:イネ科植物の種子にあるとげのような突起)を持った植物の種をまく頃」とあります。イネは元来熱帯性の植物であり、寒さに弱く大量の水を使用する事から、我が国が太陰暦を使用していた明治初期までは、気温が上がり、まとまった降水が期待できる時期を知る重要な節気のひとつだったのでしょう。  我が町仙台においても藩祖伊達政宗公は、四ツ谷堀と呼ばれる多目的用水路を城下に張り巡らし生活用水、農業用水の定期的な確保をし、後に貞山堀と呼ばれる運河を整備し北上川水系の流域を開拓、梅雨時の水害を見事に水田に利用し現代まで続く穀倉地帯としました。この結果、仙台藩は表高62万石に対し、実高100万石を越える米の生産量を確保したと言われています。  このような歴史を振り返りこの季節を迎えることができれば、梅雨もまた楽しいものに変わるのではないでしょうか。梅雨があるから、美味しいお米が食べられる、梅雨の緑や雨の音も楽しみたい、そんな気持ちが、1年のうちほんの数週間しかないこの季節の恵みを教えてくれるのではないでしょうか。アマガエルの大合唱に耳を傾けながら62万石の田園風景を楽しんでみるのは如何でしょうか。


八幡宮Q&A

Q:現在、大崎八幡宮で開催されている「仙台・江戸学」、また今年度刊行されました「杜の散歩道」について詳しく教えてください。

A:「仙台・江戸学」について  天正時代まで、現在の仙台の地は「千代(せんだい)」と呼ばれていました。一六〇〇年(慶長六年)、伊達政宗公が青葉山に仙臺城(仙台城)を築き、城下町を開いて当地の名前を「仙臺(仙台)」改称したことで、仙台の歴史が始まりました。「伊達六十二万石」といわれた仙台藩は、江戸幕府(約七百万石=天領四百万石+旗本領三百万石)、加賀藩(一〇二万五千石)、薩摩藩(約七七万石)、尾張藩(約六二万石)と並ぶ大藩であり、城下町としての仙台も発展しました。 江戸時代のはじまりから四百有余年、文化財として継承されてきたものに触れる機会を除けば、あまり仙台の近世の歴史を振り返る事はありません。 そこで当宮では、当時の仙台の町の様子や仕組み、庶民の暮らしを、専門の先生方からお話いただくことで、仙台を「見る」・「考える」という新たな視点を提供できればと考え、「国宝・大崎八幡宮で学ぶ 仙台・江戸学」を開催した次第であります。 開催日は、月一回を予定しています。 是非、また違う視点からの仙台を見ては、いかがでしょうか。 参加ご希望の方は、当宮までご連絡ください。 「杜の散歩道」について  当宮がこの地域の「まちづくり・町おこし」の一環として、八幡地区まちづくり協議会と協力して制作を進めてきたのが、仙台北西部散策ガイド『杜の散歩道』であります。  このガイドブックは、この地域を訪れ散策される方のガイド本として、当宮職員が旧仙台市街北西部地区(北山・国見・八幡・新坂町・子平町・柏木・川内・荒巻・広瀬町・貝ケ森など)の社寺や名所旧跡、文化財などを丹念に調査したものを元にして編集されたもので、A5版サイズのオールカラー、128ページにまとめられています。  たくさんの文化財や貴重な資源に恵まれているこの地域の情報を発信することで、仙台市民の皆様はもとより、県内外の皆様にもこの地域の魅力をご自身の足で散策しながら、体感していただけると思います。 是非この本を片手に、散策してみてはいかがでしょうか。

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